エアツール取り扱い上の注意事項

エアツールは取扱い、保守点検の適否により、その耐久性、性能、作業効率に著しい影響を与えます。
新品同様の性能を長期間維持する為にも、下記事項にご注意の上ご使用ください。

■ 供給エアについて
エアツールは微細な塵埃や砂石、ドレン等の混入が原因で作動不能等の現象をきたします。 清浄で乾燥したエアを供給するために給気ライン中にエアクリーナ、エアドライヤ、ドレンセパレータを設置しクリーンなエアを供給してください。

■ 使用空気圧について
エアツールを効率よく、安全にご使用していただくために、規定の圧力0.49~0.69MPa (5~7kgf/cm2)間の一定空気圧で使用してください。 圧力が低いと性能を発揮できず、また高圧で使用すると各部品の磨耗を早め故障の原因となるばかりでなく大変危険です。 配管ライン中にエアフィルタ、減圧弁、ラインオイラを設置し、圧力などの管理を行ってください。

■ コンプレッサについて
エアツールは通常ゲージ圧力を、0.49~0.69MPa (5~7kgf/cm2)間で使用されるよう設計されております。 ツールが動作している間は、各機種の仕様欄に記載される空気消費量を必要とします。 従ってコンプレッサの空気吐出量は、同時に使用されるエアツールの空気消費量の合計より多くなければなりません。 理想的には配管ロス、圧力低下等を加味し、全消費量より20%位吐出量が多いコンプレッサを使用されることが望ましく、一般的にコンプレッサの吐出し量は1m3/minに対するエンジンの馬力は約10馬力です。 吐出し量が不足するとエアツールの能力低下を起こします。 余裕のある馬力のコンプレッサをお選びください。

■ 給油について
エアツール及び機器は、高速回転、高速打撃を行う精密機械です。 給油の不足は部品の発熱・磨耗を急速に早め、性能低下や作動不能を招き著しく寿命が短くなります。 常に軽快に使用するために適切な給油管理を実施してください。

機 種 適用部 推奨潤滑油脂 給油方式 給油量・頻度 手さし給油
の場合
手さし
給油口
油脂名 グレード
インパクトレンチ エアモータ部 マシン油 ISO VG8
相当品
配管中にライン
オイラを設置し給油
滴下量は1分間に
5~10滴(1~2cc)
約2ccを2回
以上/1日
エアイン
レット
エアチェンブロック エアモータ部 タービン油
JIS2種
ISOVG-32~56
相当品
配管中にライン
オイラを設置し給油
滴下量は1分間に
10~15滴(2~3cc)
約3ccを2回
以上/1日
エアイン
レット
エアウィンチ エアモータ部 タービン油
JIS2種
ISOVG-32~56
相当品
配管中にライン
オイラを設置し給油
滴下量は1分間に
10~15滴(2~3cc)
約3ccを2回
以上/1日
エアイン
レット
エアグラインダ
ポリッシャ
各種サンダ
エアモータ部 タービン油
JIS2種
ISOVG-46
相当品
配管中にライン
オイラを設置し給油
滴下量は1分間に
5~10滴(1~2cc)
約2ccを2回
以上/1日
エアイン
レット
エアドリル エアモータ部 タービン油
JIS2種
ISOVG-46
相当品
配管中にライン
オイラを設置し給油
滴下量は1分間に
5~10滴(1~2cc)
約2ccを2回
以上/1日
エアイン
レット
ジグソ バルブ ピストン
等の摺動部
タービン油
JIS2種
ISOVG-46
相当品
配管中にライン
オイラを設置し給油
滴下量は1分間に
5~10滴(1~2cc)
約2ccを3回
以上/1日
エアイン
レット
サンドランマ
エアハンマ
ピックハンマ
コンクリートブレーカ
バルブ ピストン
等の摺動部
タービン油
JIS2種
ISOVG-46
相当品
配管中にライン
オイラを設置し給油
滴下量は1分間に
10~15滴(2~3cc)
約3ccを2回
以上/1日
エアイン
レット
ロックドリル バルブ ピストン
等の摺動部
ロックドリル
オイル
#32(15℃未満)
#100(15~25℃)
#150(25℃以上)
LO-150
ラインオイラ
75分毎に給油 - -
ロートハンマ バルブ ピストン
等の摺動部
ロックドリル
オイル
#32(15℃未満)
#100(15~25℃)
#150(25℃以上)
LO-150
ラインオイラ
3時間毎に給油 約3ccを
30分毎
エアイン
レット
ダウンザホールハンマ バルブ ピストン
等の摺動部
ロックドリル
オイル
#32
ISOVG-46相当品
TLO-3,TPO-700H
ラインオイラ
機種により調整 - -

※ 当社エアツール商品の、減速機部・クラッチ部への日常給油は不要です。分解整備時にグリスを交換してください。 (注)分解整備は当社、または指定サービス店にご用命ください。

■ 防塵・防錆について
エアツールは微細な塵埃や水分でも、内部に混入すると、場合によっては作動不能などの現象をきたします。給気ライン中にエアフィルタ、ドレンセパレータ、ラインオイラを必ず常設してください。また、オイラ内の油量点検を始業前に必ず行ってください。

■ 定期点検について
エアツールの各部品は精密加工されております。投げたり、落したり、乱暴な取扱いは決して行わないでください。 また、土砂や塵埃等がツール内に絶対入らないよう心掛けてください。 定期的に点検整備することで、ツールの耐久性・作業効率の維持につながります。 社内ルールを作りぜひ実施してください。

■ 取り扱い上のご注意
エアツールの各部品は精密加工されております。投げたり、落としたり、強い衝撃を与えたり乱暴な取り扱いは決して行わないよう充分注意してください。 塵埃や砂石等がツール内に絶対に入らぬよう注意してください。 規定サイズのエアホースをご使用ください。規定ホース内径以下のものを使用すると流量が不足し性能が充分発揮できません。 ツールを無負荷で高速運転させないでください。ツールの焼き付きや部品の早期磨耗の原因になります。

■ 安全上のご注意
けがなどの事故を未然に防ぐため、ご使用前に製品に添付されている「取扱説明書」に記載されている「安全に関する注意事項」をすべてお読みのうえ、指示に従って正しく使用してください。

注意事項は「警告」、「注意」に区分しています。誤った取扱いをしたとき、使用者が死亡または重症を負う可能性が想定される内容を「警告」、使用者が傷害を負う可能性が想定される内容 および物的損害のみの発生が想定される内容を「注意」、として記載しています。なお、「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。いずれも安全に関する重要な内容を記載していますので、必ず守ってください。

■ エアホースについて
エアツールを安全にご使用いただくため、エアツール本体の取り扱いに加えて、エアホースの品質と本体への接続についても十分に注意し確認を行って下さい。

  • ・ エアホースはホース金具に異常がなく確実に固定された優良なものを使用して下さい。
  • ・ エアホースの口金はしっかりと本体に取り付け、確実に固定されていることを確認して下さい。
  • ・ エアホースの口金が緩んだまま使用すると、振動で口金が外れエアホースが暴れだして危険です。
  • ・ 作業中も適宜、エアホースの口金に緩みがないか、エア漏れがないかの確認を行い、増し締め又は口金を交換してください。